【レポート】即興学ぼうず・押谷祥太、 雪かき道場で学ぼうず 後篇

文章:押谷祥太(即興学ぼうず) 写真:瀬尾泰章

即興学ぼうず・押谷祥太、 雪かき道場で学ぼうず 前篇

《誰かのために》

この雪かき道場、開催のきっかけには他でもない「誰かのために」という気持ちであろう。2日目の実践講習も、誰かの家の雪下ろしをやった。誰かのために何かをやることは、創造活動に不可欠である。自分勝手な意見をぶつけあうことは創造でも何でもない、破壊である。破壊活動は安定を保てるが、変化が起きず、どこにも進まない。こういった状況、どこかで…。

《参加者の多さ》

インプロの父であるキース・ジョンストン曰く、インプロのショーを成功させる方法は「お客さんを埋めること」だという。ステージにおいて、お客さんは参加者である。共に体験する人であり、切り離された存在ではない。今回はそういう意味でのお客さんがたくさんいた。積極的に体験する人達。もちろん、それは雪かき道場の人達の場作りのおかげである。やはり、大勢で何かを体験するのは楽しい。共有、共感できる人がいるのはやはり嬉しいことなのだ。※ちなみに、組織の運営の限界人数は150人だという(さすがに今回はそんなにいなかったが、苦笑)

《遊び心》

雪かき道場の人達の場作りで一番いいなと思ったのが、遊び心である。これはインプロの指導者にも求められることだが、指導者自ら積極的に遊び、失敗することである。「楽しくやりましょう!遊びましょう!」と口では言っても、眉を寄せて生徒を見ている人などいくらでもいる。それよりも、指導者が積極的に遊び、失敗することで、生徒に安全だと感じさせることが大切だ。まるで子供のような師範の方々の遊び心。これが、いつまでも元気でいられる秘訣なのではなかろうか。

※写真提供:雪かき道場参加者の方

《ルールは破られるべき》

ここに即興の醍醐味がある!作業をしていくにつれて、本来の道具の使用法、作業手順がどんどん変わっていく。理由はただ一つ!「その時はそうした方がよかった」からだ。これこそ即興なのではないか?その場その場で起きたことに対処する。マニュアルではない、ルールではない。いざとなったらそれは破られるべきだ。それを超えた先でないと、変化や成長は見られない。

《頑張らない》

参加者の中の最年長である高木さん(66歳11カ月)が、雪かき道場の最後にコメントしていた。「頑張らない精神で行こうと思いました」この人、現場での元気さや宴会場でのユーモアさが、とても66歳11カ月に感じないような人だった。でも、最後のこのコメントで、何となくその秘訣がわかったような気がした。頑張らない、気張らない、無理しない、うまくやろうとしない…

自分もショーに出ると毎回感じるが、こうやって思えたときが楽しい、いいライブになるのだ。逆に何かしようとしてしまうと、力が入ってしまい、いいパフォーマンスが出来ない。何よりも大切なのはリラックス。特に心のリラックスである。それはそういう場、リラックス出来る場が備わって いないと達成できない。人は安全を感じないと真のリラックスはできないのだ。

《ボランティアを通じて》

今回の雪かき道場の他に、番外編として実際にボランティアチームとして雪かきも行った。雪の博士の諸橋教授のチームと共に、民家の雪下ろしを手伝った。慣れない手つきで雪かきをする僕に対し、チームの皆さんはスイスイやってのける。ボランティアとはいえ、気持ちと同等の能力も必要だなと感じた。作業後には、ボランティアセンターの会議にも出席させていただいた。内容自体はよくわからなかったが、ボランティアを企画した人達の熱意は伝わってきた。

先程も述べたが、人は誰かのためになるときに本当の力を出すのではないかと僕は思っている。「誰かのために」の精神が多くの人に影響を及ぼし、大きな事を創造している。大切なのは、思 ったことを行動に移すことである。それが、今回の雪かき道場における、僕の一番の学びだった。

《まとめ ~即興とは~》

今回はインタビューはなかったので、僕1人だけの感想を。「創造活動の中に溢れているもの」人間の有意義な活動ととらえてもらうといいかもです。破壊活動で行われるものは即興ではない。2泊3日の長旅でしたが、とても有意義に過ごすことができました!雪かき道場の皆さん、ありがとうございました!そして、2日目に泊まった ウネハウス の家老さん。今回はそこでのお話を記載することはできませんでした。もし機会があれば、番外編にて記載させていただきます。ありがとうございました!

最後に、雪の博士の諸橋教授、2泊3日を一緒に過ごした高橋さん、瀬尾さん。貴重な経験をさせていただきました。本当にありがとうございました!

文章:押谷祥太(即興学ぼうず) 写真:瀬尾泰章

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written by

ウラハラ藝大代表 Photographer | 写真家

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